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時差

17時、中部国際空港。

東の空は
藍を濃くして夜に呑み込まれつつあるのに
西の空は
まだ茜が名残惜しく輝いています。

知床とは1時間くらい、違うでしょうか。

あぁ随分遠くに来ているのだと、
みなさまこんな風に感じておられるのかと、
久し振りに旅行者の気分です。

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冬の森の楽しみ

この冬は、早い雪のおかげで
寒さが厳しくなる前から
冬の森歩きを楽しんでいます。

雪が遊歩道を隠してしまうので
道は自分で決めます。
原生林を歩くのも、初めは緊張しますが
よく見ると、木が教えてくれます。
ほら、道ができているように見えませんか121223-8.jpg

雪がすべての音を消してしまったかのように
森のなかはとても静か。
ゆったりと流れる時間を感じながら
森を進みます。

 121223-5.jpgどれほどの力で折られてしまったのだろう・・・

剥き出しの上部はぼろぼろに朽ち 121223-6.jpg
絡みついた蔓もとうに枯れてしまってもなお
生き続けるトドマツ 

ツルアジサイが雲間からの光に輝きます。121223-7.jpg

草原に出ると
海の向こうから
ものすごい速さで雪が迫ってくるのが見えました。
121223-4.jpg

森はあっという間に  121223-2.jpg
激しい雪に見舞われます。

121223-3.jpg 凍った滝も雪に霞んでしまいました。

雪雲が来ると
森の中が薄暗くなって物悲しくもあるのですが、
今日の雪は
本格的な冬の雪。
ふわふわの雪の結晶が、音もなく
降り積もります。
121223-1.jpg (私のズボンに降ってきた雪の結晶)

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夜明けの雪

日が短い今の季節は
6時半ころ、ようやくカーテンの向こうが明るくなり始めます。
灯りを消して窓を開けても
家の中のことをするほどの明るさはありません。

外は、雪の白さも手伝って
とても柔らかな明るさに包まれています。
白み始めた空のはじっこが
薄紅を差したようにほんのり色づき、
それをバックに小さな雪がはらはらと落ちてきます。
美しい街の目覚めです。

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冬の暮らし

恐ろしくなるような強い風は収まり、
本格的な冬を迎えています。
121222-1.jpg
森はすっかり雪に覆われ、
下草や倒木が次々と姿を隠しています。

雪の上にはさまざまな痕跡が残るので
生き物の営みも想像しやすくなります。

今日の雪には・・・
シカの足跡に血が混じっているような、 121222-2.jpg
でも血の色ではなくて・・・
近くに似たような色がぽつぽつ落ちており、
頭上を見上げると
121222-3.jpg
ヤマブドウがかなり残っています。
せっかく上から落ちてきたのに
シカは食べずに踏んづけて行ってしまったようです。

カラマツの松ぼっくりもお口に合わないようで 121222-4.jpg
掘り起こしたものの、
奥の枝だけをかじってまたどこかへ。

思ったより早く、雪がひどく降り始めました。
121222-7.jpg

人間の私はそろそろ家に帰ろうかと森を出ると
121222-5.jpg
草原には雪を背負って食べ物を探すシカ。
周りのササの葉はすでに食べ尽くされて
噛みきれない軸だけが枯れ草のように残されています。

多くのシカが通ってできた道に沿って、立ち止まることなく
次第に強くなる雪の中へ消えていきました。

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クマの痕跡

数日ごとに新しい足跡が
降ったばかりの雪の上に残され、
まだ寝てないぞと自己主張しているヒグマ。
121213-3.jpg (12月13日の足跡)

川淵には真新しい
サケを食べたあとも残されています。

雪はしんしんと積み重なって
もう春まで融けることはなさそうです。
森の仲間との暫しの別れを惜しむかのように
クマは歩き続けています。

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夕映えの知床連山

冬至まであと一週間ほど。
3時のおやつのあとには
ぼつぼつとカーテンを閉めようか、というほどに
日没が早い季節です。

午後2時半ころには121213-1.jpg
夕陽が森の木々を照らしはじめます。

121213-2.jpg (夕映えの知床連山)
この景色を見るために
ここに住んでいるのだと思います。

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一気に冬へ

立て続けに嵐がやって来ては
雨やら雪やら降らせ、
一晩過ぎると
何事もなかったような青空を見せつけます。
121207-1.jpg

雪は降っては融け、降っては融けを繰り返して
やがて根雪になっていくのですが、
今年は早くも根雪の予感。

昨日の雨は雪を無くしてしまうものではなく、
夜の冷え込みも手伝って
雪は氷に変えられてしまいました。

ツルツルに凍りついた雪に
シカは困らないのかな?
121207-2.jpg

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静かな草原

久しぶりに姿を見せた知床連山。
夕陽に染まるかとわくわくしながら
草原へ向かいました。

しかし今の季節は太陽に力がありません。
辺りをほんのり赤く照らし出すこともできず、
草原は
あっという間に森の影に支配されてしまいます。

わずかに赤みが差した山の姿は
冷たい空気とともに記憶に残ります。
121203-2.jpg (フレペの滝展望台より)

クマはまだまだ元気です。121203-1.jpg

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