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白鳥の渡り

住宅地にある我が家の上空に
ハクチョウの声が響く季節になりました。

クゥワッ、クゥワッと鳴きながら
青空をバックに飛んで行く真っ白な姿は
本当にきれい。

最近は事務仕事に追われて
なかなか森へ出かけられないでいますが、
窓枠に切り取られた青空に
ハクチョウがたちが隊をなして飛んで行くのが見えたりすると、
なんだか嬉しくなります。

ふと「ニルスの不思議な旅」を思い出し、
あぁあれはガチョウだったかな、などと思い直したりして。

広々とした土地にパッチワーク状に存在する、湖やら畑やら
ショッピングセンターやらひしめき合う民家やら…
人間の暮らしと同じ空間で
ハクチョウたちもまた、自分たちの生活を営んでいます。

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いよいよ見納め

強い南風に押されて、
ウトロ付近の海岸に残っていた流氷も
とうとう遠くへ移動し始めました。

久しぶりに見下ろす青い海と風に波立つ水面に
もう冬は戻ってこないと諭されます。

雪がなくなり地肌がむき出しになった断崖、
毎日見られるようになった複数のクマの足跡、
成鳥よりも若い個体が目立ってきた
オオワシやオジロワシ・・・
容赦なく春が押し寄せてきます。
130328-1.jpg (そろそろボクたちも渡る?)

| 流氷 |

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知床な昼下がり

静かな森の奥。
ついうとうとしてしまうような
今日の昼下り。

あ、クマの足跡・・・130326-1.jpg

しばらく後を追って行くと、深い谷の
明るい斜面に親子の姿がありました。
130326-5.jpg
しばらくは3頭で斜面をうろうろしていましたが
そのうち昼寝し始めた母グマと
遊び足りない子グマがちょっかいを出す姿は、
神々しささえ感じる平和な世界。

あぁ何て平穏で豊かな場所!

移動の途中に見た、雪の上に残されていたいくつもの
寝転がったりじゃれあったりしたような跡は、
まさにこんな風にのんびり過ごした一日の軌跡。

130326-4.jpg
3頭ともひなたぼっこをしながら眠ってしまうまで、
オジロワシやオオワシが次々と目の前を横切ったかと思うと
ワタリガラスのうっとりする歌声が。
頭上を通過したクマゲラの豪快なドラミングも加わり、
負けじと小鳥たちもさえずり始めました。

昼下りの3時間。
とうとう起きなかった3頭。
温かさを失った陽光に
いつまでも照らされていました。

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濤沸湖の周りにも

濤沸湖は、普段は買い物へ行く途中に横たわる
ただっぴろい空間という印象。
多くの生き物たちの隣を通過している感覚は
あまりありません。

でも、少し注意して見ると・・・
仲良しキツネ 130323-2.jpg
その上で追いかけっこをするアオサギとトビ 130323-1.jpg

ヒシクイという渡り鳥が次々と着陸
130323-3.jpg

ワシやハクチョウ、カモの仲間なども
いつもたくさんいて
実は、彼らが安心して過ごせる貴重な空間なのです。

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奥の森では

昨日降った雪はすっかり湿り気を帯び、
足を進めるのに頼りのスノーシューが重たく感じます。

足裏にくっつく雪を気にしながら
いつの間にか土が顔を出した断崖絶壁の縁まで進むと
130322-3.jpg
崖の下でカラスがウロウロしています。

雪がいくらか深く掘られ、
その周りは汚れています。
カラスは穴を出たり入ったり。

その場所では一ヶ月半ほど前、
シカが転落死していました。
直後はワシやカラスが集まっていましたが、
すぐに雪が降って死骸は埋もれてしまいました。

今、雪解けが進み、
臭いを頼りにキツネか何かが掘り起こしたのでしょう。

春を目前に、もっとも飢えている季節。
どの生き物も必死に生き延びようとしています。

130322-2.jpg (画像は採餌中)
クマゲラはこの場所がお気に入りの様子。
重厚な響きのドラミングが
森の遠くまで良く届いていました。

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トンネルを抜けると・・・

ここ数日過ごしていた斜里や網走では
流氷はすっかり沖へ遠ざかり、
道路の雪解けが進み、
畑の土が少しずつ見え始めていました。

春へ向かってみな一目散なのだと思っていましたが・・・

130321-1.jpg (日ノ出漁港とびっしりの流氷)

ウトロに近づくにつれ
海は流氷に覆いつくされていき、
オシンコシントンネルを抜けると
文字どおりそこは雪国でした。

木々には雪が積もり、
降雪も手伝って
何もかもが真っ白!

冷たい風と横殴りの雪。
厳しい土地なのだと
改めて噛み締めました。

| 知床の気候 |

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ワシも元気です

暖かくなって流氷が緩み、
ワシたちが帰って来ています。
130317-1.jpg

盛り上がった氷の上に佇む姿、
崖の上の木に止まって辺りを鋭く見回す姿、
カラスとにらみ合いながら力尽きたシカを狙う姿・・・

ワシたちの心は、既に
自分たちの生まれた北の土地に向かっているかもしれません。
氷と風の頃合いを見計らいながら
あとしばらく、私たちの身近で暮らします。

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雪降りの景色

春めいた日が続いていましたが、
今日は久しぶりの雪の一日。

白く霞んだ景色は
去り行く冬を名残惜しむ気持ちを
さらに強くします。

もうすぐ春分。 130316-2.jpg
青く凍った滝がみられるのも
あと幾日か…
130316-1.jpg

| フレペの滝 |

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元気に藻琴山

青空の下、がしがしと藻琴山に登りました。

360度の景色。
素敵な先輩。
言うことなし。
130314-1.jpg 130314-3.jpg

130314-5.jpg

| 藻琴山 |

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季節の変わり目

まだまだ流氷も雪もたくさん残っていますが、
冬から春へ
季節はどんどん進んでいます。

少しだけ流氷が緩み、 130312-1.jpg
不思議な色の海水が見えています。

トドマツに積もった雪はとけ、
滴となってコツコツと頭に当たり自己主張。
130312-2.jpg

地肌がずいぶん見えてきた崖を歩くシカは 130312-3.jpg
まるでアンデスかヒマラヤの山麓を歩くけもののよう。

そして、まだまだ冬の顔をした森の奥では
クマゲラが無心に食事をしていました。
130312-4.jpg
棚の奥にこっそり隠しておいたおやつを取るように!

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寒くても

北風がとても冷たく感じられた一日。
春めいた日が続いていたせいか、
少しだけ低い気温、少しだけ少ない日差しに
ひどく震えました。

寒い森でもシカは元気。
いつもと変わらぬ様子で、森は
静かに私たちを受け入れてくれました。
130309-1.jpg

| 癒しの知床 |

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連山も流氷も

穏やかなお天気の中、
一日かけて知床五湖を散策。

知床連山も流氷も
それはそれはきれいに見えていました。
130308-1.jpg 130308-2.jpg

| 知床五湖 |

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のどかな摩周湖

知床を離れて、摩周湖へ遊びに行きました。

ぽかぽか陽気で、汗をかきながら
摩周湖畔をのんびり散策。
先日の嵐が作った雪の模様はとても繊細 130305-1.jpg

カムイシュ島の周りは 130305-2.jpg
雪が吹き飛ばされたのでしょうか…

目に入るものすべてが、春の色 130305-4.jpg

厳しい冬だけど、過ぎてしまえばあっという間。
ワタリガラスの鳴き交わしが響く森。

幾度となく繰り返されてきたはずの季節の移ろいですが
迎える気持ちはいつも違って、いつも新鮮。

名残惜しい 130305-3.jpg
冬。

| ガイドの日記 |

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嵐が残したもの

至るところで人が閉じ込められ
身動きが取れなくなった、ひどい嵐

人間の力は
やはり自然には敵わないこと

抗わず、おとなしく
鎮まるのを待つしかない時があること

不安に耐えたあとには
素晴らしい時間が待っていること

かけがえのない 130304-1.jpg

今しかない 130304-4.jpg

この瞬間 130304-3.jpg

130304-2.jpg
穏やかな一日があるということ

| 癒しの知床 |

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奇跡の晴天!の後は・・

朝から暴風雪警報が発令される中、
快晴無風の天候に誘われて散策開始。
天候の急変も考えられましたが、
嵐の前のなんとやら。
ぽかぽか陽気の中、美しい流氷を眺めながら
ティータイムを楽しみました。

そして、来ました。
予報より少し遅く、強い風を伴って
視界がなくなるほどの猛吹雪。
日没に合わせて次々と道路が閉鎖されていきます。

室内からも、外は真っ白で何も見えません。
窓に雪がくっついてしまったからかと思い、玄関を開けると…
やはり真っ白な世界が広がっていました。

午後6時、私の住む斜里の街は、陸の孤島となりました。
斜里だけでなく、近隣の市町村はすべて
隣町とつながる道路が閉鎖されたようです。

こんな吹雪はそうそう無いのですが・・・
低気圧が去るまで、ストーブの前で
おとなしく過ごします。

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