知床の森のガイド ゆらり

冷え込んだ昨夜、
羅臼岳山頂では雪が降ったようです。


いつも通りの季節が通り過ぎていきます。

風が穏やかで湖面に波が立たない時、
森はその姿を水鏡に映します。

何度見ても、毎日見ていても、
何て美しいのだろうとため息が出ます。


木々の色が少しずつ黄みを帯びてきました。
一本一本がそれぞれの色で自己主張しています。

紅葉にはまだ早い知床五湖ですが、
森の色は毎日変化しています。

お天気や時間帯によっても見え方は異なり、
様々な森の表情を楽しみながら歩きます。

太陽が顔を出すと、
目に入るものすべてが明るく輝き出します。
　

ふと気づけば
真夏の強い陽射しが来ることはなくなりました。
柔らかな光に照らし出される森に
少しずつ秋の気配を感じています。

夏の間だけ姿を現すまぼろしの沼は、
訪れる人もまばらで、静かな時間が流れています。


沼は無くても
たくさんのキノコや艶やかなコケ、
のびのびと生きる大木たちが迎えてくれます。

台風一過の快晴の羅臼湖。
ダケカンバの色が少し変わり始めていました。
　(三の沼)

少しずつ、夏の勢いが失せて
しっとりとした秋の色に移っています。

　(三の沼)
ここまでは何とかもっていたお天気ですが、
残念ながら三の沼を過ぎたところで降り出してしまいました。
雷もゴロゴロ言い出して、
本当に今年のお天気は気が変わりやすくて困ります。

今年2回目の硫黄山アタック。
今回はひとりで、がんばってみましたが…

この岩場が登れず、断念。

7月に来た時はまだ雪渓の下だったので通過できたのですが、
今回は濡れた岩にてこずって
（勇気ある？）撤退の道を選びました。

コースタイムは、標準よりも随分早く進んでいました。
次回（来年）こそ、山頂にたどり着きたい！

－おまけ－
　新しくてとても太いクマ糞

オスジカの角が立派に成長し、
いよいよ恋の季節だな～と思っていたら

まだ角が完成していないけれども
早くも仲良くなったようです。

先日見かけたときは
親子はもう一組いたように思ったけど…

戦いの季節はこれから。
住宅地をウロウロしているこの子たちは
どんな季節を過ごすのでしょう。

カラフトマスの遡上が盛んになってきました。

人間もクマも
嬉しい季節になりました。

大雪山に行ってきました。
この山小屋の　　（白雲避難小屋）
テントサイトに２泊。

出会った生き物は少なかったけれど
（エゾユキウサギ）
（エゾライチョウ幼鳥）

そして美しいナナカマドの色づき
　

なかなか姿を現さなかった知床連山。
散策の終わりに
ようやく雲が上がってすっきり。
　（一湖より）

黒々とした緑の山肌には
まだ、ほんの少しだけ雪が残っていました。

雨の日が多く、
色とりどりのキノコが続々と顔を出しています。
待ち兼ねたタマゴタケも。


おいしそうなキノコも、そうでないものも、
仲間を増やそうと懸命に傘を広げています。

数日のうちに仕事を終えて
再び土に還っていくキノコたち。
この子たちのおかげで
森はいっそう美しく見えます。