知床の森のガイド ゆらり

暑い日が続いています。

残雪の形も
緑の濃さも
毎日変化しています。
　（三湖）

汗をかきかき歩いた先には
断崖絶壁がどこまでも続く絶景
　

行く先々で待っていてくれる
小鳥のさえずり　
輝く滴　

急激に上がった気温のせいで
小さな沢は濁流に


まぼろしの沼への道は
再び閉ざされています。

登山口から深い霧に覆われていましたが
気温は高く、
サクサクたどり着いた山頂。
　（真っ白）

山の魅力は、やっぱり人。
山で知り合う人たちはみな奥深くて素敵。
遠景は望めなくても
魅力的な人柄に触れて、大満足。

下山してから見えた青空は
気合を入れなおした心の象徴のようでした。

新たな積雪はあっという間に融け、
何事もなかったかのように
木々の葉は繁り始めています。
　(五湖)

ミズバショウも見頃。
うららかな陽気。

春を満喫します。

季節外れの降雪で
５日間も通行止めが続いた知床横断道路。

ようやく開通した道路脇には
50センチほどの真新しい雪の壁。
少しずつ汚れていた残雪をすっかり覆った新雪を歩いて
三の沼へ


振り出しに戻ってしまったかのように真っ白。

もう一度、
雪融けの季節のやり直しです。
超・早送りで。

雪はすっかりなくなっているけれど、
周囲の緑はまだ準備中。

水の奥までよく透ける陽光。

春を迎えたはずの森は
みぞれ混じりの冷たい雨を受けて
少しだけ物悲しい顔色に見えました。


（男の涙　若草色に萌え始めていた風景はモノトーン調に）

そんな中で目立ったのは、
雪の中で輝く花の色。

ナニワズの黄。
散ったばかりのサクラの薄紅。

寂しげな森にいたのは
シカの親子とヒグマの親子。

他に訪れる人のいない森で
みんな
いつもの生活をしていました。

今日のお天気は何も特別なことなどないという顔をして。

温まり過ぎた地面を一気に冷やすかのような寒気。

（ウトロ市街に降る雪）

毎年、三寒四温を繰り返しながら徐々に暖かくなっていくのに
今年は後戻りすることなく、暖かい（暑い？）日が続いていました。

多すぎたはずの雪も一気に減り、
サクラもあっという間に咲き、散り、
遅れ気味だった季節を
いつの間にか先取りし始めていたのに。

山越えの道路は軒並み通行止め。
毎年、バリエーションが豊かすぎて困ってしまうお天気が
忘れたころにやって来ます。

登山道にはウサギの糞がたくさん！
その両脇のササにトンネルのような道が見えると
ウサギの通り道かな～なんて想像したりして。

残雪は思ったより少なく、
道迷いの心配はほとんどなくなりました。


春はまだ始まったばかり。
ようやく、花が
咲きはじめました。
　

足元の雪は、あと少し。
エゾアカガエルの鳴き声があちこちから聞こえ
エゾヤマザクラも散り始めました。

いつもの季節が巡ってきました。

（二湖に映る羅臼岳）

知床国立公園内の道路から見える
標高の低い山の斜面では、
ピンク色の花をつけた木々が
あちこちで目につきます。

エゾヤマザクラは、今が花盛り。

知床五湖の地上遊歩道ではミズバショウが
つやつやの姿で
それはそれはたくさん咲き始めています。

春が
一気に来ました。

まぼろしの沼への涸れ沢には
透き通った雪融け水が
きらきらと流れていました。


まぼろしの沼も
確実に水を蓄えつつあります。


毎日、毎日、雪がなくなり、
たくさんの水が
透明な姿で
流れ始めます。

今日は日曜日。
お天気も言うことなし。
羅臼湖周辺にはたくさんのスキーヤーの姿が！

みなさん、点在する沼にはあまり興味がないようで、
まっすぐに知西別岳へ。

おかげで沼ではゆっくりできましたが、
肝心の沼はまだまだ雪の下。
　（二の沼　看板だけ出ている）

（三の沼　羅臼岳が湖面に映るポイントから）　

四の沼は、表面が融け始めていました。


暑いくらいの陽気。
雪融けがどんどん進み、
ハイマツやダケカンバが雪の中から
ばね仕掛けのように飛び出してきます。

雪の重いお布団からようやく抜け出してきた高山の森。
スノーシューで歩くのは、そろそろ限界。

（森の向こうに青く　国後島）

ぼつぼつと長靴での散策になりそうです。

雨上がりの五湖。


薄墨色の山、空、海。

遠く水平線のかなたでは
雲の切れ間から黄色の夕陽が差し込み、
モノトーンの世界が鮮やかに変わる予感。

日が暮れてしまう直前、
小さな虹が
山にかかる雲を彩っていました。

暖かいを通り越して
汗ばむほどの陽気。

森では
代わる代わる小鳥たちが来ては
自慢の歌を披露していきました。
　（イソヒヨドリ）

（オオルリ）　

アオジもビンズイも、
負けずに透き通ったさえずりで自己主張。
みんな、いつの間にか
戻ってきていました。

　（ヤマゲラ　すぐ近くでのドラミングは迫力満点！）

たくさんの小鳥たちが思い思いに過ごす　
平和な森です。

残雪の羅臼湖は、
夏とは全く異なる景色の連続です。

（湿原の手前から　知西別岳、遠音別岳が見える）

二の沼～四の沼は完全に雪の下。
看板の意味が分かりません！


雪が無くなれば
ササやハイマツに阻まれて立ち入れない場所からの眺めを
楽しみます。

（奥の沼に羅臼岳が映る）


（五の沼（中央右手）と羅臼湖（中央奥）を同時に望む）

雪融けは思ったより早く、
スノーシューを一度も脱がないで歩けるのは
そう長くはなさそう。

次第に
雪融けの進んだ夏道を探しながらの散策になりそうです。

早くもサクラが咲き始めています。

（エゾヤマザクラ）

雪はまだよく残っていますが、
順調に暖かくなっています。

今の季節は
まぼろしの沼へ行くことができません。

雪は融けてササが顔を出し、
沼の手前の涸れ沢にたくさんの融水が流れるからです。

（沢の底にはまだ雪が残り
その上を透き通った水が上流から滑り下りてくる）

この沢が渡れないのは
一年のうちで、
今だけ。

沼もすぐに干上がりますが、
もっとまぼろしな、この小さな沢です。

雄ジカの角が落ち始めました。

（耳の前の少しくぼんだ所が角の跡）

　（フレペの滝）

枯れ草がすっかり顔を出した草原では
相変わらずシカがのんびりしています。

草原にはいつの間にか
ノビタキやオオジシギが帰ってきていました。

いつもの仲間が
戻ってきています。

知床五湖はまだまだ雪がたくさん残っています。

（除雪していない道は雪の中）


（二湖の湖面にもまだ雪が残っている）

そんな中でもミズバショウが出てきています。

きらきらした水面にきらきらの新芽。
肌寒い風が少しだけ暖かく感じられました。


（沖にはほんの少しの流氷）