知床の森のガイド ゆらり

久しぶりに
急などしゃ降りに遭いました。

本当に今年のお天気は変わりやすい。

間もなく空は明るくなり
雨の向こうの太陽に照らされたヤマブドウが
きらきらとしていました。

本日の知床五湖
　（二湖）

いい感じです。

山の高いところでは
木々の色づきが進んでいます。

今日の羅臼湖は、日曜日ということもあってか
地元の方がたくさんいらしていました。

紅葉もとてもきれいで
よかったですね！

今年はお天気に恵まれない日も多いのですが
数日ぶりに姿を見せた知床連山には
紅葉が舞い降りていました。

雪虫も飛び、いよいよ。

麓の森も
日に日に色づきが進んでいます。

朝晩、すこし冷えるようになり
葉っぱの色づきが進んでいます。
　（ハウチワカエデ）

紅葉の景色の評価は人それぞれ。
緑が混じると価値がないと思う方が多いようですが、
本当の自然の姿は
同じものなど一つもありません。

一つ一つに個性があり、
それらが
どのような加減なのか
絶妙なバランスで存在しています。

長い時間をかけて
少しずつ養い、養われながら
森全体として成長していく。

何か見えない大きな力に包まれながら
成熟していく森を感じます。

連日の雨のためか
羅臼湖への道はひどくぬかるんでいます。

新しい道に架け替えられ、
とても歩きやすい部分もあるのですが、
それにしても今年のぬかるみはなかなか手ごわい。

簡単には人を寄せ付けない、
それもまた羅臼湖の魅力だと感じています。

にわか雨に苦しめられる日が続きましたが、
今日は久しぶりに
雨具が必要ない一日でした。

　（知床五湖　高架木道より）

秋晴れの良いお天気。
気温も落ち着き
さわやかな気候です。

標高700m付近にある羅臼湖は
今日は流れの早い霧に覆われていました。

風も冷たく、季節の移ろいを感じながらの散策。
要所要所で霧が晴れ、沼の対岸を見せてはまたすぐ
一面に立ち込めて…の繰り返し。

垣間見える湿原は
すっかり秋の色に染まっていました。

（わずかに残る沼のふちにクマの足跡）

いつも新しいフンがあるタヌキのおトイレや
ぬかるみに残るさまざまな足跡。

姿は見えなくても
み～んな仲良く暮らしてます。

立派な角をつけてポーズをとる雄ジカ。


よく見ると、角の付け根に
剥がれたばかりの皮膚が垂れ下がっています。

できたてほやほやの角。
恋の季節が始まります。

今年は本当にお天気が不安定。

朝、どんなに晴れていても
急に黒い雲が来て、土砂降りに当たってしまったり、
太陽は暖かいのに冷たい風が吹いていたり。

今日は一日雨降り。
肌寒くて、今年何度目かのストーブをつけて過ごしました。

太陽があれば、外を歩いていると
ちょっと暑いくらいなんですけどね。

北海道の真ん中にある大雪山系に二日かけて行ってきました。

　
（登山道の真ん中にかなり大きなクマの足跡　やっぱりいるんですね）


快晴、とはいかないものの
鮮やかな赤色が次々と現れて、
どの眺めも立ち去りがたく、
なかなか足が進みません。

（たまに現れる青空をバックに紅葉はより映えて）



（ウラシマツツジの赤　これほど鮮やかなのはなかなかお目にかかれない）

翌日は雨模様でしたが
お鉢平はみごとな錦。

（悪天候のせいか、人影はまばら。こんなきれいな景色を静かにみられるのもなかなかの贅沢）

ナナカマドの赤は光り輝いていました。

今年はヤマブドウもドングリも
実生りがとても良いように思います。
　（ヤマブドウ）
どのツルも、鈴生り。

シカにとっても
良い秋でありますように。

羅臼岳に登ろうと、少し早い時刻に出かけました。


(後ろから朝日に照らされて神々しい知床連山)

忘れていたけど、今日は土曜日。
登山客の多さに驚きつつ、
羅臼岳は早々に諦めてサシルイ岳を目指しました。


(雲が映るオホーツク海と小さく知床五湖)

ぐんぐん高度を上げて、
ようやく高山植物帯に入ったところで…

なんとカメラのバッテリー切れ！
あぁ、やってしまった···

普段はあまり仲良くできない携帯電話ですが、
今日ばかりはカメラ機能をありがたく使うことにして。

（三ッ峰キャンプ地付近　ようやく赤くなりはじめたところ）
　（チングルマ）

植物の静かで長いせめぎ合いの末、
絶妙なバランスの中で生きる
実に様々な個体。

どんなフラワーアレンジメントよりも
そのものらしさが表れています。


紅葉のピークには早すぎた知床連山。

（サシルイ岳より三ッ峰と羅臼岳）

足元の
一つ一つの個体の美しさに足を止めていました。

ヒメシダのじゅうたんはまだまだ健在。

のんびりゆったりの空間を堪能します。

　(まぼろしの沼)

すっかり秋の気配の知床五湖ですが、
雲の勢いだけは何だか夏のよう。

真っ白に輝いて
もくもくと成長し
有り余る力がみなぎっていました。



あまり暑くならなかった夏のエネルギーを
消化するように。

観光客の数が少しだけ落ち着いているようで
静かな散策を楽しみました。





森も海も穏やか。
忙しい毎日を忘れて
ゆったり。