知床の森のガイド ゆらり

ガイド仲間と一緒に
北根室ランチウェイの一部を
2日がかりで歩きました。

ササ刈りや看板など、手入れもきちんと行き届いていて
管理者の愛情が感じられれる
とても素敵なルート。

時には舗装道路も歩かなければなりませんが、
それはごくごく一部。

牧草地の中を横切り、
小川を渡り、
湿地を超え、
どこまでも続く大地をひたすらに歩きます。







こんなに長い距離の自然道が続いているのは、
今の日本では
山登り以外ではなかなか経験できないのではないでしょうか。

何か話題になっているコトを試しに行くのではなく、
今ここにある景色や生き物とともに
一日を歩いて過ごす。

とても素敵で贅沢な時間です。

気持ちの良いお散歩でした。







雲の中から真っ白な山。
何度見ても感動的です。

知床横断道路の冬季閉鎖が11月10日からと決まり、
カウントダウンの始まった羅臼湖。

昨日に引き続き季節外れの暖かさのあるうちに
のんびりしに行きました。

　（三の沼）

すっかり葉が落ちたダケカンバ。
その姿は何度見ても芸術的。


羅臼岳の雪もずいぶん少なくなっていました。


この暖かさに誘われてトンボが出てきました。




パートナーを見つけて産卵するものも。
どこまでもたくましく生き抜くことはできる！

それほど昔の話ではない
知床にたくさんの人が暮らしていたころの道を
期間限定で歩くことができます。

畑の跡地はササ地や雑木林に変わっていて
当時の様子を想像するのは難しいですが、
コケやササに覆われながらもまだその姿を残す
当時の生活の名残りを確認しながら歩きます。

暖かな今日。
人間がいなくなって、
自分たちだけの暮らしを取り戻しつつある生き物たちもまた
この陽射しを堪能していました。

(ツルウメモドキをついばむカケス）

人間だって、地球の仲間。
いろいろやらかしてしまいますが
すべての生き物が協力して、少しずつ少しずつ
受け入れてくれています。

（カラマツの黄葉と知床連山
カラマツは人間が持ち込んだものだが、その運命を受け入れている）

雪を頂いた知床連山が
夕陽に染まる季節がやって来ました。



この茜色は
太陽の力が弱い季節ならでは。

暖かく穏やかな日。
こんな日は、森に行かなくちゃ！

　
（10:30ころ）


（シマリス　ドングリを食べながらお出迎え）


（14:30ころ　森のつどい　知床の森に植樹）

（15:30ころ） 　

　（16:00ころ）

（16:30ころ）　

まぼろしの沼も
美しい紅葉の森に囲まれています。


ほんとうに、今年の森の秋は
うっとり。

本当に久しぶりの、古の道。
貫録のある大木と
陽光に透ける紅葉に囲まれて、
穏やかな時間が流れます。

　



ヤマブドウはここも大豊作。
葉っぱも真っ赤に染まって
森のあちこちで目を引きます。


何年か前にはたくさん収穫できたヤマブドウのツルも
しばらく来ない間にすっかり伸びていました。

その思いはクマも同じだったようで・・・

（クマがかじったのか爪をかけたのかボロボロのツル
この上のブドウは手が届きそうで届かない）

アカゲラは何やらケンカ中。

今年は食べ物には困らないよ。
仲良く暮らせるよね！

きっと何年かに一度といわれるような
素晴らしい紅葉の景色を楽しみに
羅臼湖へ行きました。

　（望遥台からの眺め）

羅臼湖周辺では、そろそろ最後の紅葉でしたが、
途中の沼めぐりでは一歩一歩足を止めたくなる景色でした。



山の雪も、今年はあまり融けることなく徐々に麓に近づいています。
ここ羅臼湖周辺も
少しずつ冬に近づいています。

秋晴れの良いお天気。
知床五湖は静かで厳かな空気に包まれていました。

　（三湖）

　（一湖）

今年は10月13日で知床五湖への立ち入りができなくなります。
最終日を目前に、美しい姿をこれでもかと見せつけられました。

神の子池は、いたって静か。

色とりどりの落ち葉に覆われている姿も
またきれい。

標高の高い山はそろそろ限界かもと思いながらも
雌阿寒岳に登りました。

九合目辺りでは
霜というには発達しすぎたエビのしっぽがびっしり！


　
（ようやくぬかるみ始めた登山道）

雌阿寒岳も活火山。
たくさんの生き物たちを支える大地も
また生きています。


（隣りの阿寒富士から　雌阿寒岳）

陽射しにも恵まれ
本当に短い
紅葉のとても美しい眺めを堪能しました。



　（三の沼　羅臼岳は冠雪）

今年はぬかるみに悩まされっぱなしでしたが
それでも遊びに行きたい
羅臼湖への道です。

アッケシソウが見ごろということで
春国岱に行ってきました。






海抜ゼロメートルの眺め。

とんでもなく広いところのようだけど、
実はとても狭い面積に
海、汽水湖、草原、針葉樹林…
さまざまな環境がぎゅっと詰め込まれていて
ため息が出るほどに素敵な場所。

こんなにも豊かな場所で暮らせる生き物たちは
シアワセだな～

知床五湖、午後。

秋の陽射しを受けて
木々の色が鮮やかに映し出されます。

　（三湖）

（一湖）　

今年は10月13日で閉園です。
紅葉の知床五湖が見られるのも
あとわずか。

昨日の雨がそんなにひどかったのか
夏の間はめったに水が流れない涸れ沢から
せせらぎというには少々大きめの音が聞こえてきました。



紅葉も、今年は本当に赤がきれい！
一つ一つの葉の色に足が止まります。



まぼろしの沼のバックには
雪化粧した羅臼岳。



澄んだ空気と空の色。
平和な時間。