知床の森のガイド ゆらり

フレペの滝は
海からの強い風を受けて
見事な氷瀑を作り上げています。



訪れる人もまばらな今の季節。
誰に見せるでもなく
ただ毎日、
風の向くままにその姿を変化させ、適応させ。

そしてその逆らわない一瞬の姿を
ただ美しいと感じます。

ワシたちの数も増え、
ワタリガラスのカポンカポンと鳴く声が響き、
雪は少ないながらも
すっかり冬の顔ぶれが揃いました。


（エゾモモンガの食痕）

　（冬毛のキタキツネ）

（オオワシ）　

太陽が終日低く移動し、
なんとな～く気持ちが縮こまってしまうこの季節。

森は寂しそうな顔をしながらも
いつもの一日を過ごしていました。

（積雪は少なめ）

　（リスはちゃんと食べ物を見つけたかな）

随分と低くから陽光が差すので、ふと時計を見ると
まだ13時を過ぎたところ。


太陽の暖かさは感じないけれど、
この冷たい光と空気は
今の季節だけ。



とても冷たくて切ない時間だけれども、
今日が、底。
明日からは、少しづつ、
本当にゆっくりではあるけれど、間違いなく
光は強くなっていきます。

　（プユニ岬　14時）

天気予報は当たったり当たらなかったりで、
やきもきするのも慣れっこですが、
午後から夕方にかけて雲が晴れて
美しい夕陽が見られるパターンは珍しくありません。

　（プユニ岬より）

そんなウトロは
幸せな場所だと思います。

観光シーズンとしては
最も静かな季節を迎えています。

人気のないフレペの滝の草原。
静かに時間が過ぎて行きます。

先日降った大雪は、随分減ったものの
やはりすっかりなくなることなく冬へ向かっているようです。

森の動物たちも、
冬支度。

　（エゾシカ）

　（キタキツネ）