知床の森のガイド ゆらり

駐車場ももうガラガラ。
人気のない今の季節の知床五湖は、
もはや観光地ではなく、
本物の厳かな森の空気を堪能できます。


（雄ジカと遊歩道上で鉢合わせ　シカが避けてくれました）

湖はどこも結氷し、
うっすらと積もった雪が強い風に舞います。

すっかり落葉した広葉樹の枝に夕陽が当たって
美しい日没を演出します。

　（四湖）

　（一湖）

すっきりとは晴れない分、
オレンジ色の夕陽が照らし出す一つ一つが
目を惹きます。

（ガマ）


　（硫黄山　外輪山）

不気味なもやとなって近づいてくる雪のカーテン。
冬至を前にして最後の力を振り絞るようにして輝く夕陽を透かして、
見慣れた景色をため息の出るようなものへと蘇らせます。

　（高架木道より）

荒々しい波と吹き付ける冷たい風。



流氷が来るまで、
海沿いは厳しい空気が押し寄せます。

森はいつでも
私たちを厳しい風から守ってくれます。


（トドマツに積もったさらさらの雪　少しの力ですぐに飛んでしまうのだが）

久しぶりの、古の道。
ガイド仲間と一緒に、のんびりお散歩。



エゾリスが楽しそうに
木々の間を行ったり来たりしていました。

研修で、知床五湖の遊歩道を外れて
クマのルートを踏査しました。


（ルート外にはクマのフンがあちこちに）

遊歩道に沿って歩いていても、
植物が、それぞれの持ち分を存分に発揮しつつ
静かに生き続けている姿に励まされますが、
森の奥にもやはり雄々しい植物の姿が。


（ミズナラ　中は空洞で年輪はない　まだまだ生き続ける）

湖は凍りはじめ、
足踏みすることなく、静かに、しかし着実に
冬へと向かっています。

　（二湖）