知床の森のガイド ゆらり

観光客の姿も疎らになり、
ひっそりとした森。


（ヤマブドウ　誰にも食べられず干しブドウに）

にわかに吹雪に囲まれたかと思ったら、
あっという間に雪雲が去って
青空が現れたりして。

落ち着かないお天気の締めくくりは
見事な夕景。

風もなく穏やかな日。
まぼろしの沼は、青い空をバックに
力強く鎮座していました。

　（まぼろしの沼）

まだ12月。
やはり積雪はこれから。
冬シーズンにはいつも隠れている木の名札も
まだまだ雪のずっと上。

森は賑やかというほどではありませんが、
みなそれぞれに、それぞれの時間。


（サケをひとり占めしたいキツネ　カラスに睨みを利かせて）


（エナガがたくさん来ています　かわいい顔を正面から撮りたいけれど・・）

藻琴山へ行ってきました。

もう少し積雪が欲しいところ。
ところどころハイマツを踏み抜きながら進みます。


（雪のモンスターには程遠いトドマツたち）


（藻琴山山頂と輝く屈斜路湖）

風も穏やか。
冬至間近の
一年で最もやわらかな陽射しを受けて
雪の色もほんのり。



完全貸切の
平和な山。
今日、ここへ来られたことに
ただただ感謝。


（山頂　奥に斜里岳）


（険しい表情の屏風岩）

今日はお天気も良く、気温も上がって
森びより。

　（雄ジカ）

　（エナガ）

　（ヒグマの足跡）

　（エゾシカの足跡　川を渡っている）


（川淵にひとつだけ落ちていたサケの卵）

雪に包まれて
モノトーンの森。

　（まぼろしの沼）

寂し気な森に彩を添える植物たち。

　（ツルアジサイ）

　（ナナカマド）

　

観光シーズンはひと段落。
静けさが戻った森で
思い思いの時間を過ごしていました。

暖かい季節にはあまり聞こえない鳴き声。
少し騒がしいくらい。

今年はツグミがとても多いように感じます。
大きな群れがいるところには
木の実がたくさん。


（キハダの実を入れ代わり立ち代わり食べにくる）

一年で最も日が短い季節。
今日のように風もなく、穏やかな晴れはとても貴重。


（雪の結晶がきらきらと輝いて）


（すっきりと知床岬まで見渡せる）


（午後２時を過ぎると、夕映えの景色へ向かう）

日が傾くと、途端に寒さが身に沁みます。
最高気温はマイナス3.7℃。
美しく厳しい季節です。

フレペの滝は
海からの強い風を受けて
水しぶきが下から上へ動いています。



積もった雪も吹き上げられて
地吹雪模様。

滝の上方に凍りついた水しぶきの青と
舞い上がる粉雪の白。

どんなに風が強く冷たくても
ハッと息をのむ美しさです。

一心不乱に掘って掘って



冬眠前に少しでもたくさんの脂肪を蓄えます。

今年は雪が積もるのが少し早いように思います。
タイムリミットが近づく中、
日々食べることに集中します。

強く冷たい風と断続的に降る雪が続く中、
台風の目のように、穏やかなひととき。



誰もいない森は
私たちの日常とは全く異なる時間の流れへ
誘います。



ゆっくりのんびり歩いた先には
断崖絶壁から望むオホーツク海。



他に会う人もなく、
貸切の
贅沢な時間です。

今朝まで続いた強い風が収まってきたので
森の様子を見に行くと・・


（サケを巡ってオオワシとオジロワシが戦う）


（冬毛のキタキツネは道路わきでのんびり）


（カワガラスは楽しそうに水を飲む）

山にかかっていた雲も次第に取れて
夕映えの知床連山。

　（フレペの滝）

強かった風が残した
氷の造形と
荒れた海。


（枯れ草に水しぶきが凍り付いた）


（波が次々と押し寄せる）